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出産・育児とお金

出産・育児のお金、
実際いくら?

出産費用は出産育児一時金(50万円)で大部分がカバーされます。

児童手当は1人あたり総額200万円超(現行制度の目安)。

「もらえるお金」を知れば、必要以上に怖がらなくて大丈夫です。

もらえるお金を試算する
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nash(30代エンジニア)|結婚を機にお金の勉強を始めた、いち生活者の目線でまとめています。

児童手当、総額でいくらもらえる?

児童手当は2024年10月の制度拡充で所得制限が撤廃され、支給期間も高校生年代(18歳になったあと最初の3月31日)までに延びました。現行制度では、1人あたりの受取総額は約234万円が目安。第3子以降は月3万円に増額されるため、さらに大きくなります。

まずは子どもの人数を選んで、わが家の総額を見てみましょう。

児童手当かんたんシミュレーション
子どもの人数を選ぶと、世帯で受け取る児童手当の総額と「全部つみたてたらどれくらいになるか」がすぐ分かります。
子どもの人数
現行制度の支給額(月額・子ども1人あたり)
0〜2歳1.5万円
3歳〜高校生年代1万円
第3子以降(全年齢)3万円
所得制限なし。高校生年代=18歳になったあと最初の3月31日まで。
世帯で受け取る児童手当の総額(目安)
234万円
子ども1人あたり 約234万円
全部つみたてたら
私立大文系4年の学費(約400万円)の59% に相当
児童手当を使わずにつみたてるだけで、大学費用の半分以上の土台ができます。
※ 計算式:0〜2歳=月1.5万円×36か月=54万円、3歳〜高校生年代=月1万円×約180か月=約180万円で、1人あたり約234万円。第3子以降は月3万円×約216か月=約648万円としています。実際の受取月数は誕生月で数か月前後します。
※ 「第3子」のカウントは「22歳になったあと最初の3月31日までの子」を上から数える仕組みで、きょうだいの年齢差によっては第3子扱いの期間が短くなります。ここでは全期間を第3子として数えた簡略計算(上限の目安)です。所得制限は撤廃済みですが、制度は今後変わる可能性があります。最新の内容はこども家庭庁の公式情報でご確認ください。
児童手当は「教育費の土台」にできる:生活費に紛れさせず、受取口座を分けてつみたてておくと、大学費用のかなりの部分をまかなえます。教育費の全体像と備え方は教育費の記事で詳しく解説しています。

出産のお金:かかる vs もらえる

出産費用は大きな金額に見えますが、「かかるお金」と「もらえるお金」をセットで見ると印象が変わります。まずは両方を並べてみましょう。

かかるお金
出産費用(正常分娩):全国平均 約52万円
厚生労働省の調査(令和6年度)による平均額。正常分娩は病気ではないため公的医療保険の適用外で、費用は施設ごとに設定されます。地域差も大きく、東京都の平均は約65万円、低い県では約40万円と開きがあります。
もらえるお金
出産育児一時金:子ども1人につき原則50万円
健康保険から支給され、多くの場合は病院に直接支払われる(直接支払制度)ため、窓口では差額だけ払えば済みます。ほかに妊婦健診の助成(自治体から受診票の配布など)があり、帝王切開など保険適用の分娩になった場合は高額療養費制度で自己負担に上限がかかります。
差し引きすると:平均約52万円の出産費用に対して一時金が50万円なので、実質の自己負担は平均で数万円規模におさまることが多いのが実情です。ただし施設や地域、個室の利用などで大きく変わるため、出産予定の施設の費用と一時金の差額を事前に確認しておくと安心です。
※ 出産費用は厚生労働省「出産費用の見える化」等の公表資料に基づく概算です。出産費用の保険適用(自己負担の軽減)は今後の制度改正として検討されており、内容は変わる可能性があります。

育休中の収入はどうなる?

雇用保険に入っている人が育児休業を取ると、育児休業給付が受け取れます。金額は休業開始から180日までは賃金の67%、それ以降は50%。さらに育休中は社会保険料が免除されるため、手取りベースでは額面の8割前後になる場合があります。

育児休業給付の給付率イメージ(賃金に対する割合)
最初の28日(要件を満たす場合)80%
2025年4月開始の「出生後休業支援給付金」で67%に13%が上乗せ。手取りでは10割相当とされます。
休業開始〜180日67%
社会保険料の免除とあわせると、手取りでは額面の8割前後になる場合があります。
181日以降50%
長めに取る場合は、この期間の収入減も見込んでおくと安心です。
※ 出生後休業支援給付金は、子の出生直後の一定期間内に両親がともに14日以上の育児休業を取ること等が要件(配偶者が就業していない場合などの例外あり)。給付には上限額があります。詳細は厚生労働省の公式情報でご確認ください。
世帯収入への影響を試したいときは:総合シミュレーター「おかね」では、子どもごとに育休の取得者・取得年数・給付率を設定して、育休が世帯の収入と貯蓄にどう効くかを人生全体の流れの中で試算できます。

0〜6歳のリアルな出費

未就学期の出費は「毎月コツコツ型」。大きな山は少なく、児童手当でかなりの部分が相殺できる規模感です。主な項目を目安で見てみましょう。

おむつ・ミルクなど消耗品
主に0〜2歳ごろ
月5,000円〜1.5万円程度が目安。母乳かミルクか、おむつの卒業時期で大きく変わります。児童手当(月1.5万円)とほぼ相殺できる規模です。
保育料
世帯によって差が大きい
3〜5歳は幼児教育・保育の無償化の対象(認可の利用料。給食費等は別)。0〜2歳は住民税非課税世帯以外は有料で、認可保育園は世帯所得に応じて月数千円〜数万円と幅があります。
ベビー用品・被服
初期費用+買い替え
ベビーカー・チャイルドシート・寝具などの初期費用は、揃え方しだいで数万円〜20万円程度と幅があります。服やおもちゃはサイズアウトが早いのが特徴です。
最初から全部新品で揃えなくていい
ベビー用品は使う期間が短いものが多く、お下がり・レンタル・リユースが当たり前に活用されている分野です。「必要になったら買い足す」くらいの構えで十分。浮いたお金を児童手当と一緒につみたてに回すほうが、長い目では効いてきます。日々の管理は家計簿の記事の考え方が役立ちます。

よくある質問

学資保険は入るべき?
必須ではありません。教育費の備え方は「現金・つみたてNISA・学資保険」の3つの組み合わせで考えるのが基本で、学資保険はその選択肢の一つです。元本が確保されやすく強制的に貯まる一方、途中解約で元本割れしやすく利率は低め、という得意・不得意があります。それぞれの向き不向きと組み合わせ方は教育費の記事で詳しく解説しているので、出産を機に一度整理してみるのがおすすめです。
児童手当は使っていい?貯めるべき?
正解はありませんが、「使わなくても家計が回るなら、全額を教育費としてつみたてる」のが定番の考え方です。1人あたり総額約234万円(現行制度の目安)は、私立大文系4年の学費の半分以上に相当します。生活費の口座に入れると自然に消えてしまいがちなので、受取口座を分ける・自動でつみたてに回すなど「仕組みで貯める」のがコツ。家計が厳しい時期は生活費に充ててよく、余裕が出たら再開すれば十分です。
子どもの医療費はどれくらいかかる?
多くの自治体に「子ども医療費助成」があり、通院・入院の自己負担が無料〜少額になるのが一般的です。ただし対象年齢(中学生まで・高校生までなど)や自己負担の有無は自治体によって差があるため、お住まいの自治体の制度を確認しておきましょう。医療費の心配が小さい分、子どもの医療保険の優先度は高くないという見方もあります。保障全体の考え方は保険の記事が参考になります。
育休は父親も取れる?
取れます。父親は子の出生後8週間以内に取れる「産後パパ育休(出生時育児休業)」と通常の育休を組み合わせられ、要件を満たせば育児休業給付(180日まで67%)の対象です。さらに2025年4月からは、両親がともに14日以上の育休を取るなどの要件を満たすと「出生後休業支援給付金」が上乗せされ、最大28日間は賃金の80%(手取り10割相当とされる水準)になりました。夫婦それぞれの取り方で世帯収入への影響が変わるので、事前にシミュレーションしておくのがおすすめです。
2人目のタイミング、お金の面ではどう考える?
お金の面で見るポイントは主に2つ。①育休をまた取ると、その期間の世帯収入が下がること(給付の計算基準になる賃金にも影響し得ます)。②きょうだいの年齢差で教育費のピーク(大学期)が重なるかどうか。年齢差が小さいとピークが重なる分、早めの準備が重要になります。一方で、出産育児一時金や児童手当は2人目も同じように受け取れます。タイミングは家族の希望が最優先で、お金は「いつ来ても慌てないよう総額を知って備えておく」ものと捉えるのがよいと思います。

まとめ

  • 出産費用(平均約52万円)は出産育児一時金50万円で大部分がカバーされる。
  • 児童手当は1人あたり総額約234万円(現行制度の目安)。つみたてれば教育費の大きな土台に。
  • 育休中も給付と社会保険料免除で収入は思ったほど落ちない。「もらえるお金」を知れば怖くない。
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