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お金の安全網

生活防衛費、
いくらあれば安心?

投資を始める前に、まず現金の安全網を。

目安は生活費の3〜6か月分(働き方で変わります)。

これがあると、投資の暴落も転職も、ぐっと怖くなくなります。

うちの目標額を試算する
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nash(30代エンジニア)|結婚を機にお金の勉強を始めた、いち生活者の目線でまとめています。

生活防衛費の目標額、かんたん試算

生活防衛費は「生活費 × 月数」で決まります。月の生活費と働き方を選ぶだけで、あなたの目標額と、あといくら必要かがその場で分かります。

生活防衛費シミュレーション
生活費は「だいたい月これくらい」でOK。分からなければ生活費のざっくり集計が使えます。
月の生活費 25万円
15万円60万円
働き方
目安:会社員は6か月分、公務員など安定雇用は3か月分、自営業・フリーランスは12か月分。
いまの預貯金 100万円
0円1,000万円
あなたの生活防衛費の目標額(目安)
150万円
生活費25万円 × 6か月分
目標まで、あと
50万円
月3万円の先取りなら、約1年5か月で到達できる計算です。
※ 月数はあくまで一般によく使われる目安です。家族構成(扶養する人の数)、持ち家か賃貸か、収入が1本か2本かなどでも適切な額は変わります。
※ 到達目安は、毎月3万円を積み立てた場合の単純計算です。ボーナスの活用や積立額の変更で期間は変わります。

なぜ投資より先なの?

「早く投資を始めたほうが有利」とよく言われるのに、なぜ現金が先なのか。理由は3つあります。

① 下落時に売らずに済む
急な出費や失業が、相場の下落と重なることもあります。現金の備えがあれば、投資資産をいちばん損な時に取り崩す事態を避けられます。
② 心の余裕が継続を支える
積立投資の要は、下がっても淡々と続けること。「何があっても数か月は暮らせる」という余裕が、狼狽売りを防ぐ土台になります。
③ これは「守るお金」
生活防衛費は増やすお金ではなく、守るお金。増えなくていいので、すぐ引き出せる普通預金・定期預金に置くだけで役割を果たします。

実は、公的な安全網もある

「収入がゼロになったら」を全部自分の貯金で受け止める必要はありません。特に会社員には、公的なセーフティネットがすでに用意されています。

失業給付(雇用保険)
離職時に一定期間の給付を受けられる制度。自己都合退職でも、2025年4月から給付制限期間が原則1か月に短縮され、以前(原則2か月)より早く受け取れるようになりました(5年以内に3回以上の自己都合退職などの例外あり)。
傷病手当金
会社員などが病気やケガで働けなくなったとき、健康保険から給与のおよそ3分の2が、通算で最長1年6か月支給される制度。収入がいきなりゼロにはなりません。
高額療養費
1か月の医療費の自己負担に、所得に応じた上限が設けられている制度。大きな手術や入院でも、自己負担が青天井になることは基本的にありません。
だから、働き方で目安が変わる
これらの制度があるから、会社員は生活費の6か月分ほどで足りることが多いと言われます。一方、自営業・フリーランスは雇用保険の失業給付がなく、国民健康保険には原則として傷病手当金もありません。公的な安全網が薄いぶん、12か月分など厚めに備えておくのが安心です。
※ 各制度には加入状況・離職理由・所得などの条件があります。給付の額や期間は個々の状況で変わるため、詳細は厚生労働省・お住まいの自治体・加入先の健康保険の案内でご確認ください。

貯める順番は、この3ステップ

がんばって節約するより、仕組みで貯めるのが近道です。順番はシンプルに3つ。

1
固定費の見直しで、原資を作る
通信費・サブスク・保険などを一度見直すだけで、月数千〜数万円の「積立原資」が生まれることがあります。我慢ゼロで続く節約から始めましょう(→固定費の見直し)。
2
先取りで、防衛費を貯める
給料日に自動で別口座へ移す「先取り」に。残ったら貯める方式は、残らないのが普通です。金額は上のシミュレーションで出た不足額から逆算すればOK。
3
達成したら、同じ仕組みでNISAへ切替
目標額に届いたら、毎月の先取り分の行き先を預金からつみたて投資に切り替えるだけ。すでに「毎月貯める習慣」ができているので、投資への移行がとてもスムーズです(→新NISAの始め方)。

よくある質問

生活防衛費はどこに置けばいい?
「すぐ引き出せること」が最優先なので、普通預金か、必要ならすぐ解約できる定期預金が基本です。投資(株式や投資信託)に置くのは避けましょう。使いたいタイミングで値下がりしていたら、安全網の役割を果たせないからです。生活費の口座と分けて、少し金利の高いネット銀行などに「防衛費専用口座」を作ると、うっかり使ってしまうのも防げて管理が楽になります。
ボーナスで一気に作ってもいい?
もちろんOKです。むしろ、毎月コツコツより早く安全網が完成するぶん合理的とも言えます。ボーナスの一部をまとめて防衛費口座に移し、足りない分を毎月の先取りで埋めるのが現実的な組み合わせです。ひとつ注意したいのは、ボーナス頼みの家計だと防衛費の消費も早くなりがちなこと。毎月の収支だけで生活が回る状態を並行して作っておくと、防衛費の持ちもよくなります。
夫婦の場合は世帯で? 各自で?
基準にするのは「世帯の生活費」です。世帯の月の生活費 × 月数で目標額を出し、置き場所は夫婦それぞれの口座に分かれていてもかまいません。大事なのは、合計額と置き場所をお互いが把握していること。なお共働きで収入が2本あると、片方が働けなくなっても収入がゼロにはならないため、片働き世帯より月数を少なめに考えられることもあります。共働きのお金の設計は共働きの家計記事でも扱っています。
防衛費を使ってしまったら?
まったく問題ありません。生活防衛費は「使うためのお金」です。急な出費や収入減のときに使えたなら、それは失敗ではなく、安全網が設計どおりに機能したということ。使ったあとは、落ち着いたタイミングで毎月の先取りを再開し、元の目標額まで補充すればOKです。「減らしてはいけない」と思い込むと、本当に必要な場面で使えなくなってしまうので、気楽に構えましょう。
3か月と6か月、どっちにすべき?
「収入が途絶えたとき、立て直しにどれくらいかかりそうか」で考えます。雇用が安定していて、共働きで収入が2本あり、賃貸で身軽なら3か月寄り。扶養する家族がいる、収入が1本、転職に時間がかかりやすい職種、持ち家でローンがある、といった要素が重なるほど6か月寄りが安心です。迷ったら間を取って4〜5か月分でも十分。厳密な正解を探すより、まず3か月分を作ってから考えるほうが前に進めます。

まとめ

  • 投資より先に、現金の安全網=生活防衛費。目安は生活費の3〜6か月分(自営業は厚めに)。
  • 置き場所はすぐ引き出せる普通・定期預金。増やすお金ではなく、守るお金。
  • 順番は固定費見直し → 先取りで防衛費 → 達成したらNISAへ切替
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